2005年07月21日(木) 00時00分
あて名書き詐欺初公判 犯意を一部否認(朝日新聞・)
被告「返済意思あった」 あて名書きの内職を紹介すると持ちかけ、全国の主婦らから契約時の保証金をだましとったとして、詐欺罪に問われた金沢市高尾台、「エルモア」経営、酒井敏之被告(47)の初公判が20日、金沢地裁(田中智子裁判官)であった。酒井被告は事実関係は大筋で認めたが、「社会的な尺度とずれがあるかもしれないが、返済する意思はあった。いろいろと金策はしていた」と犯意を一部否認した。
冒頭陳述で検察側は「当初はカムフラージュで報酬を支払うが、次第に振り込まなくなった」と手口を説明。あて名シートは全く売れずに自宅に放置され、「04年3月の時点で未払いの報酬金額は1億5千万円に達した」と述べた。また、契約解除時に返還する保証金については、04年5月末で返還希望者は約2200人、金額は約6億6千万円に上るが、ほとんど返還に応じていない、と指摘した。
起訴状によると、酒井被告は岡山県倉敷市の女性に「あて名書きのアルバイト情報。30万円の保証金を預託していただき、やめる時には全額返還します」と記載した勧誘チラシを送付。04年6月に保証金30万円を振り込ませ、だまし取ったとされる。
エルモアをめぐっては03年7月以降、全国の被害者計53人が静岡地裁に3度にわたって集団提訴。一審で総額約2400万円の支払いが命じられ、いずれも判決が確定している。
(7/21)
http://mytown.asahi.com/ishikawa/news02.asp?kiji=9589
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