2005年07月20日(水) 02時47分
ネットで共犯募集 ひったくり17歳少年逮捕(産経新聞)
「闇の職業安定所」と呼ばれるインターネットのサイトに、ひったくりの共犯者を募集してひったくりをしたとして、警視庁は窃盗の現行犯で、東京都小平市の無職少年(17)を逮捕。応募してきた東京都江戸川区江戸川、塗装工、大友賢容疑者(27)を窃盗容疑で逮捕した。少年は「一人でやっても、うまくいかないと思った」と仲間を募ったが、犯行後に通行人に囲まれて駆けつけた警察官に現行犯逮捕され、大友容疑者は逃走していた。
調べでは、少年らは先月八日朝、江戸川区東葛西の路上で、女性(44)から現金約三万五千円の入ったかばんをひったくった疑い。
少年は今年五月末、携帯電話の同サイトに「ひったくりを一緒にやってくれる人募集」と書き込み、応募してきた五人の中から大友容疑者を共犯に選んだ。二人はメールで犯行場所や方法を打ち合わせ、犯行の数時間前に初めて顔を合わせたという。
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■温床 闇の職安 警察、摘発難しく
「闇の職業安定所」は、銀行口座や携帯電話の不正売買に使われるなど、犯罪の温床となっているインターネット上の「裏サイト」の一つ。だが、表現の自由との兼ね合いからサイト管理者の刑事責任を問うのは難しく、警察当局も対応に頭を悩ませている。
「月収30−50万円以上可能!」「マルチ商法やりませんか? 男女問いません」…。
同サイトには「裏求人」「風俗系」など項目別に求人求職情報があふれる。犯罪グループが仲間を募集する際に使われ、平成十五−十六年にかけ、愛知県などで宅配業者を装い約十件の強盗を繰り返していた強盗グループが、仲間を募集する際に利用していた。
また、このサイトを利用して十八歳未満の少女を募集し、売春を斡旋(あっせん)していた男(25)が神奈川県警に売春防止法違反容疑で逮捕された。振り込め詐欺に使われた預金口座をこのサイトを通じて譲渡した男(23)が愛知県警に逮捕されるなど、犯罪に利用されるケースが目立っている。
だが、サイト管理者を幇助(ほうじょ)罪に問うのは難しいという。「『高収入』といった具体性に欠ける表現だけでは、摘発は難しい」(警察幹部)ためだ。
警視庁では「サイトに問題があることは認識している。どのような対策が可能か、現在検討している」としている。
(産経新聞) - 7月20日2時47分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050720-00000020-san-soci