2005年07月14日(木) 20時45分

経験に合わない勧誘は違法　金融取引めぐり最高裁（共同通信）

　オプション取引などリスクの大きい金融商品を経験の十分でない投資家に勧めることが、不法行為として賠償責任を問えるかどうかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第１小法廷は１４日、「相手の経験程度に著しく適合しない勧誘は不法行為」との初判断を示した。
　証券取引法には顧客の経験などに沿わない取引勧誘を認めない「適合性原則」があり、違反した場合は行政指導ができるが、賠償責任を負うかどうかについて確定的な司法判断はなかった。
　裁判長の才口千晴裁判官は補足意見で「莫大（ばくだい）な損失の危険をはらむオプションの売り取引を顧客に続けさせるには格別の配慮が必要で、証券会社が指導助言義務を果たしたかについて、あらためて検討する必要がある」と指摘した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050714-00000238-kyodo-soci