2005年07月13日(水) 16時50分

悪質訪問販売：高齢者狙い不当取引、県が業者に改善勧告−−健康食品で全国初　／静岡（毎日新聞）

　県民生活室は１２日、高齢者を狙い不当な取引行為を繰り返したとして、健康食品販売業「バイタル静岡」（静岡市駿河区小鹿、徳重周作代表）を特定商取引法違反などで販売方法の改善勧告をしたと発表した。健康食品の訪問販売業者への行政処分は全国初という。
　同社は昨年６月の事業開始後、錠剤や粉状の健康食品４種（いずれも３万１５００円）を、実際の効能がないのに「ガンに効く」などと言って商品を買わせようとし、断ると「時間を無駄にさせられた」などと話し無理やり購入させるなどの手口を繰り返していた。
　昨年６月、静岡市内の消費生活センターに「効能がよくわからないのに無理やり商品を買わされた」と商品を購入した市内の女性（７９）が相談して問題が発覚。同センターなどに寄せられた相談件数はこれまでに計２４件、総額約１６３万円に上り、２４件中２３件が６５歳以上の女性だった。
　県は同社が勧告に従わない場合は業務停止命令など更に厳しい処分も検討しており、県では「高齢者を狙った悪質訪問販売業の一つの形式。今後も悪質な業者は処分していきたい」と話している。【賀川智子】

７月１３日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050713-00000178-mailo-l22