2005年07月09日(土) 02時53分

ネット競売　“海賊版”を排除　ヤフーなど自主規制（産経新聞）

　インターネットのオークション（競売）サイト大手のヤフー、ディー・エヌ・エー、楽天の三社は八日、高級ブランドの模造品など知的財産権侵害品を排除するための自主ガイドラインを策定したと発表した。不審な商品の出品者情報を知財権所有者に提供する方法や、出品停止措置、捜査機関への協力などを明文化。事業者間の情報共有にも取り組み、ネットが“海賊版”の温床となることを防ぐ構えだ。
　ネットオークションは誰でも気軽に出品でき、現物を確認しないまま売買されることから、偽ブランド品や違法コピーしたＣＤ、ＤＶＤなどを売りつけるケースが後を絶たない。このため、政府は六月に決定した「知的財産推進計画二〇〇五」で、ネットオークション事業者の自主規制ルール整備を盛り込み、業者側が対応を急いでいた。
　今回のガイドラインでは、メールマガジンなどで海賊版売買防止を啓発する▽知財権所有者が偽物と指摘した場合、出品者を特定できる登録情報を権利者に提供する▽出品者に特定商取引法に基づく表示義務の順守を働きかける▽利用者からの苦情窓口を明示する−などと規定している。実際には、ネット上の写真や出品情報から模造品を判別することは難しく、知財権所有者側の協力や監視が欠かせない。
　このため、ガイドラインでは権利者との連携強化も盛り込んでいる。今後は他のネットオークション事業者にもガイドラインの採用を呼びかける方針だ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050709-00000012-san-bus_all