2005年07月08日(金) 17時51分
偽1万円札1800枚、両替機で換金…会社員を逮捕(読売新聞)
東京都内の広告会社の社員が旧1万円札計約1800枚を偽造し、東京、神奈川、北海道など11都道県のパチンコ店の両替機で換金していた疑いが強まったとして、警視庁捜査2課は8日、さいたま市南区辻、会社員伊藤哲容疑者(50)を偽造通貨行使の容疑で逮捕した。
単独犯が偽札を使用した金額では、過去最大規模。同課では、伊藤容疑者が高性能のパソコン機能を駆使し、旧1万円札を偽造したとみて製造手口の解明を進める。
調べなどによると、伊藤容疑者の直接の逮捕容疑は、東京都西東京市のパチンコ店で今年2月、偽造した旧1万円札4枚を両替機に挿入し、計40枚の千円札に換金した疑い。
同課では、首都圏のパチンコ店を中心に、旧1万円札の偽札が相次いで使用されたことから、内偵捜査を開始。見つかった偽札の記番号は、「NH」「TA」など計20種類以上あったが、インクの濃さや紙質などの特徴が酷似していたことや、多数のパチンコ店の防犯カメラに同一人物とみられる男の姿が映っていたことなどから、同一犯の犯行とみてこの男の割り出しを進めていた。
同課では、伊藤容疑者は2002年からの約3年間で、都内のほか、千葉、埼玉、群馬県などの延べ400店以上のパチンコ店で、計約1800枚の偽1万円札を千円札に換金し、総額約1800万円を不正に得ていたとみて追及する。
伊藤容疑者は、東京都港区にある外資系広告会社の社員で、偽札は勤務先で製造。スキャナーを使って旧1万円札の画像をいったんパソコンに取り込み、画像処理を施したうえでプリンターで両面印刷していた。
換金した千円札は自分の銀行口座に入金していたという。
同課では、各パチンコ店に設置された両替機が、なぜ伊藤容疑者が偽造した偽札を見抜けなかったかについても調べる。また、パチンコ店以外の被害についても確認を急ぐ。
(読売新聞) - 7月8日17時51分更新
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