2005年07月07日(木) 00時00分

動脈傷つけ死亡か 横浜の病院 （東京新聞）

　横浜市港北区の菊名記念病院で今年四月、内科の男性医師が七十代の男性患者に点滴用のカテーテルを挿入する際、静脈に刺す針を誤って動脈に刺し、患者が出血性ショックが疑われる症状で死亡していたことが分かった。医師はエックス線で出血を確認していたが、十分な止血措置をしなかったという。

　同病院によると、患者は四月十八日に入院。男性医師が栄養補給などを行うため静脈に針を刺そうとしたがうまくいかず、三回目に動脈を傷つけた。医師は出血を確認後、患者の様子に変化がなかったため経過をみていたが、四時間後に容体が急変し死亡したという。患者は脳梗塞（こうそく）の再発防止のため血液を凝固しにくくする薬をのんでいたが、医師は薬の服用を知らなかったらしい。

　同病院は「誤って動脈を傷つけるケースはまれにあるので出血後の様子に十分注意すべきだったとは思うが、医療過誤とまでは考えていない。遺族にも説明し理解を得ている」としている。患者の家族は「責任を求める考えはない」としている。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20050707/eve_____sya_____002.shtml