2005年07月06日(水) 16時08分
石綿被害、新たに5社31人死亡 太平洋セメント従業員ら(産経新聞)
アスベスト(石綿)による健康被害問題で、太平洋セメント(東京)や三菱マテリアル建材(東京)など五社の工場従業員ら計三十一人が中皮腫や肺がん、じん肺などで死亡していることが六日、分かった。既に判明したクボタやニチアスなどを含めると、死亡者は九社で計二百八十人に上る。
太平洋セメントでは、旧秩父セメントの二工場(埼玉県秩父市)従業員のうち、昭和四十八年から平成十六年にかけて計十六人が中皮腫などで死亡。現在も七人が療養中。石綿を使った建材などの製造に携わり、労災認定を受けている。
三菱マテリアル建材では名古屋工場(愛知県大治町)で石綿を扱っていた従業員一人が十三年、肺腫瘍(しゅよう)で死亡。旧千葉幕張工場(千葉市)の一人は五年にじん肺で死亡した。同社はじん肺になったのは石綿が原因としている。
旭硝子(東京)では旧船橋工場(千葉県船橋市)の一人が、ブラウン管製造工程で石綿の入った保護具を使い、中皮腫で死亡。同社は死亡との因果関係は不明とした。
神戸市の建材メーカー「ノザワ」と大阪市の建材メーカー「日本インシュレーション」は、従業員計七人がじん肺になった後に死亡。因果関係は不明としている。
日本インシュレーションの製品を施工した別会社の作業員五人もじん肺になった後、死亡した。
(産経新聞) - 7月6日16時8分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050706-00000024-san-soci