2005年07月04日(月) 02時14分
福岡市・モイスコの代理店 1軒に換気扇29台(西日本新聞)
お年寄りらを狙った悪徳リフォーム商法が社会問題化している中、床下換気扇販売大手の「モイスコジャパン」(福岡市南区)の代理店が、兵庫県明石市の一人暮らしの男性(72)と、自宅の床下や天井に換気扇計二十九台を設置するなど不要なリフォーム工事契約を結んでいたことが三日、分かった。男性は代金約六百八十万円を支払っており、同社は「悪質な契約と指摘されても仕方ない」と事実関係を認め、全額返還する方針。
モ社によると、実際に床下換気扇の販売や施工を手掛ける系列会社の「アースコット」(横浜市)の大阪営業所の代理店業者(個人)が昨年二月から同十二月、男性宅を訪れ、換気扇計二十九台(約六百十万円)と除湿剤(約六十五万円)を販売していた。モ社は男性の親族からクレームを受け、事実確認したという。
モ社には「床下換気扇は三坪(約十平方メートル)あたり一台」、「天井は五坪(約十七平方メートル)で一台」という独自の社内基準があり、今回のケースでは「十台の換気扇があれば十分。二百万円程度の金額で済む」としている。
モ社の宮本幸一社長は「過剰リフォーム契約をしないよう代理店を指導してきたつもりだった。私たちの知らないところでの契約だったとはいえ、行き過ぎがあったことは事実。弁解の余地はなく申し訳ない」と話している。
モ社をめぐっては、東京都が昨年二月、うそを言って法外な値段で床下換気扇を販売した特定商取引法違反の疑いがあるとして行政処分をした。
(西日本新聞) - 7月4日2時14分更新
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