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サムニングループによるリフォーム詐欺事件で、グループを統括していた住宅リフォーム会社「エム・エイチ・エス」(エム社)の子会社だった人材紹介会社「キャリアプロモーション」(CP社)=東京都中央区、現在は資本関係を解消=が、元プロ野球選手を“広告塔”にして人材を募集していたことが分かった。CP社は、エム社やグループ各社に、工事資格や技術もない多数の人材を紹介していた。警視庁生活経済課は、エム社が元選手の知名度を利用して業務の拡大を図ったとみている。
調べなどによると、CP社は01年4月、エム社の前身会社の人材開発事業部門が独立して100%子会社として設立され、民間信用調査機関によると少なくとも昨年夏までは資本関係があった。社長(36)は、エム社やサムニングループの中核「サムニンジャパン」の役員を兼務している。
ヤクルトなどで活躍した元外野手(36)が取締役。旧大阪近鉄の元捕手(30)が社員。中日の元外野手、日本ハムの元投手らも社員だった。
取締役の元外野手らは再就職が困難なスポーツ選手の就職支援活動をしようと入社したが、CP社はホームページなどで「真剣に頑張った体育会出身者の人材を手厚く歓迎します」と人材募集に利用していた。
サムニングループ各社は、1級建築士を名乗った訪問販売員が高齢者を狙って住宅を点検し、不必要なリフォーム工事を契約していた。施工するエム社は、技術のない“素人”の社員に工事をさせていたとみられるが、この中に、CP社から紹介された人材も多数含まれていたという。
警視庁は、昨年11月と先月末の家宅捜索でも、CP社を訪問販売員らの紹介元として捜索対象にした。
取締役の元外野手は「私は選手の再就職の手助けをするために入社したが、“広告塔”に過ぎない。実際の募集事業やリフォームのサムニングループにはかかわっていないし、違法なことをしているとは知らなかった」と困惑している。
CP社の広報担当者は「サムニングループに人材を紹介してきたことは事実だが、派遣先企業の一つに過ぎない。派遣先での業務内容は把握していない。現在は、資本関係も取引もなくなった」と話している。【合田月美】
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20050703k0000m040138000c.html