2005年07月02日(土) 03時05分

リフォーム詐欺、調査部隊が「市場調査」（読売新聞）

　東京の住宅リフォーム会社グループ「サムニングループ」による詐欺事件で、同グループが地方都市で営業活動を展開する際には、グループの親会社だった「エム・エイチ・エス」の調査部隊が事前に現地の「市場調査」を行っていたことが１日、警視庁生活経済課の調べでわかった。

　同グループは、不正なリフォーム契約について東京都から行政指導を受けたことなどをきっかけとして、組織的に地方での顧客開拓を進めていたとみられる。同課では、３４都府県にまで被害が拡大していった経緯とともに、地方での被害状況についても詳しく調べる。

　調べによると、東京や名古屋を中心に活動していた同グループが地方都市に進出する際には、まずエム社が関連会社の人材派遣会社「キャリア・プロモーション」（東京）に対し、市場調査要員の派遣を要請。ターゲットにした都市でビルの一室を借りて「営業所」とし、派遣社員で作る調査部隊がそこを拠点に、アンケート調査を装って古い家屋を探し回ったり、電話をかけ続けたりして、高齢者宅やリフォーム歴のある家などを探し出していた。

　その後、グループ企業の「サムニンイースト」や「サムニンウエスト」などの営業担当社員が現地に入り、調査部隊が目をつけた家を訪問。無料点検を口実に屋内に上がり込み、「地震が来ると壊れる」などと不安をあおって不要リフォーム工事を契約していた。こうした地方都市でも、不正契約後の工事は下請けに出さず、東京から派遣されたエム社の工事担当者が行っていたという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050702-00000201-yom-soci