2005年07月01日(金) 23時45分
ゾンビPCの威力増大!? フィッシング詐欺が過去最悪レベルに(MYCOM PC WEB)
米IBMは、Eメールを取り巻くセキュリティ事情などを調査分析した最新レポート「Global Business Security Index」の発表を行った。スパムの増大には歯止めがかかり始めたようだが、ウイルスやフィッシング詐欺の増加が目立ち、各企業などにセキュリティ対策強化が呼びかけられている。
同レポートは、世界各地の約50万台のPCなどをモニター対象として実施する調査に基づくとされ、月ごとに最新データの発表が行われているという。最新版レポートの調査結果で最も目立っていたのは、前月比226%増となる、過去最高の発生件数を記録したフィッシング詐欺。これまでの調査では、今年1月の最高記録の後、徐々にフィッシングの発生件数は下降線をたどる様相も呈していたものの、5月になって、一気に急増傾向に転じたとされる。同社は、フィッシングの実行犯が、ゾンビPCを組織化して利用する、ボットネットからの攻撃姿勢を強めていることが原因に挙げられるとの見方を示し、注意を喚起している。
また、何らかのウイルスを含むEメールの数は、32.2通に1通の割合に達して、前月比33%増を記録したとされている。一方、Eメール全体に占めるスパム(迷惑メール)の割合は68.7%とされ、依然として約7割のEメールがスパムという深刻な状況が見られるものの、今年3〜5月にかけて、スパムの割合の増加は止まっているようだ。
同社Global Services部門で、セキュリティおよびプライバシー担当副社長を務めるCal Slemp氏は「現代のビジネスにおいて、ITシステムは中核となる重要な役割を担っているため、小さな障害でもビジネスに大きな被害をもたらすことがあり、機密データの紛失などが発生するならば、何年もかけて築き上げてきた顧客との信頼関係が崩れ去ってしまう危険性がある。企業は、セキュリティの確保こそ、最優先事項として真剣に取り組んでいかねばならない」とコメントした。
(湯木進悟)
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IBM
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(MYCOM PC WEB) - 7月1日23時45分更新
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