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2005年06月30日(木) 15時02分

<悪徳リフォーム>狙った高齢者宅にマーク 同業者に伝える毎日新聞

 「サムニンイースト」幹部らによるリフォーム詐欺事件で、同社の訪問販売員らは狙いをつけた高齢者宅の電気メーターなどに、鉛筆で星マークを書き残していたことが分かった。サムニングループ内で「OKマーク」と呼ばれ、契約の可能性が高い顧客であることを仲間に伝える目的で付けていた。警視庁生活経済課は、感触の良い高齢者宅を、販売員らが次々に訪問しては強引な契約を重ねていた同グループの悪質なやり口を示すものとみて、追及する。【合田月美】
 関係者によると、サムニンイーストとサムニンウエストの販売員は、独り暮らしの高齢者宅や、家族と同居していても日中は一人で留守を預かっている高齢者を狙って営業していた。狙いをつけると、「近くに仕事で来たが、通りかかったら気になることがあった」などと言って訪問。倒産した大手住宅外装会社の顧客名簿を基に「うちがアフターケアすることになっている」と訪ねてくることもあった。
 高齢者が断っても、「無料だから」「すぐに済むから」と説き伏せ、家に入ると天井裏をのぞき「えーっ、これはひどい」「わー、これは驚いた」などと大げさに叫んでみせる。さらに天井裏や床下に30分以上入り込み、ほこりだらけになってから姿を見せて信頼させ、言葉巧みに契約を取りつけるのが典型的な手口という。
 販売員は、こうして契約に成功したり、感触の良かった高齢者宅を仲間に知らせるため、玄関近くにある電気メーターやガスメーター、扉に星マークを書き残していた。このマークを目印に、グループの別の販売員らが次々と訪問。まず屋根改修工事を契約した被害者の場合、「上司」「技術担当」「営業担当」などを名乗る販売員が代わる代わる訪れ、「ついでに見ます」と床下を点検、「水漏れしている」と床下補強工事を契約させられたという。
 サムニンイーストは住宅リフォームのほか、布団なども販売していた。東京都消費者センターによると、同社が床下補強工事を終えた後、同社の別の販売員に床下換気扇、じゅうたん、布団、磁気マットレスなどを次々と買わされた被害者もいるという。同センターが依頼した建築士らの調査では、指で触っただけで床下補強材が倒れるようなでたらめな工事も少なくなかった。
 高齢の被害者には、認知症の人も多い。数百万円の被害に遭ったある男性は、被害を説明された後でも、販売員について「親切ないい人だったよ」と話しているという。
(毎日新聞) - 6月30日15時2分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050630-00000051-mai-soci