2005年06月24日(金) 16時06分

ヤミ金融：被害回避に新金利　県貸金業協会「特区」申請　／宮城（毎日新聞）

　◇上限年利、２９．２から４０．００４％に
　ヤミ金排除のため、リスク相当の金利を認めて——。県貸金業協会（粟野芳邦会長、１４６社）は２３日、出資法で定められた上限金利を年２９・２％から年４０・００４％に引き上げる「ヤミ金融回避特区」を内閣府に申請した。ヤミ金被害が後を絶たないことから、利用者が安心して借りることができる仕組みが必要と判断した。
　協会加入業者は００年の出資法改正で上限金利が引き下げられたため、リスクの高い利用者に貸し付けができず、結果的に利用者がヤミ金に走る要因となっている。
　このため、特区では貸付業者は同協会に加入し（１）上限金利を法改正前の４０・００４％に引き上げる（２）貸付期間は３カ月以内とし、６カ月を超える場合は２９・２％以内に引き下げる（３）担保・連帯保証人は不要——などとしている。
　ヤミ金を巡っては０４年１月、ヤミ金融対策法が施行され、違法広告や取り立て、金利などに対する罰則が強化された。同協会に寄せられたヤミ金被害に関する０４年度の相談件数は前年度比７２０件減の３６１件と激減したが、吉田勝就・同協会理事は「ヤミ金被害を回避し、利用者が安心して借りられるようにしたい」と話している。【棚部秀行】

６月２４日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050624-00000081-mailo-l04