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2005年06月22日(水) 00時00分

悪質な訪問販売で高齢者被害朝日新聞・

  県内で高齢者が、訪問販売で次々に商品を買わされるケースが相次いでいる。中には軽い認知症(痴呆(ち・ほう)症)の人ら、判断力が十分とは言えない消費者と複数の訪問販売会社が多額の契約を結んでいたケースも。県消費生活センターは、地域の連携を呼びかけている。
 
  センターによると、03年2月から04年3月にかけて、県内に住む一人暮らしの女性(67)が特定の業者と次々と売買契約を結ばされた。購入した商品は、給湯器2台、浄水器2台、温水整水器6台、温水器1台。契約額は約510万円に上ったという。
 
  契約相手はいずれも同じ業者だったが、その関連業者も瓦工事を2回していた。女性は通院していた病院帰りを待ち伏せされ、強引に契約書に署名させられたといい、「悪質なやり方だった」という。
 
  女性の親族から相談を受けたセンターが業者と交渉した。業者はすべての契約を解約し、女性はすでに約50万円を支払っていたが、返金に応じたという。
 
  他にも女性は別の複数の業者と床下工事など約200万円のリフォーム工事の契約をしていたが、一部業者は解約に応じたという。
 
  別の一人暮らしの女性には認知症の症状があり、判断力が十分でなかったが、04年12月、宝石が埋め込まれた約44万円の眼鏡や不必要な寝具を複数の業者に売りつけられた。女性の収入は月3、4万円の年金だけ。それでも、契約額は約260万円に上った。
 
  約145万円はすでに支払っていたが、センターが信販会社と交渉。ほとんどの会社はその後の支払い要求を停止した。

  同じ消費者に、生活にあまり必要のない商品を連続して売りつける商法は、「次々販売」と呼ばれている。
 
  65歳以上の高齢者を狙ったケースが目立ち、高齢者や親族らからの相談件数は04年度だけで68件に上り、次々販売の相談件数126件の半数を超えた。
 
  一人暮らしの場合、被害がわかるまで時間のかかることが多い。センターは(1)高齢者宅に見かけない車が停車していたら声をかける(2)訪れた際に見慣れない物があったら聞いてみる、など地域の連帯が必要と強調する。
 
  センターの松岡俊秀所長は「だまされたことは恥ずかしいことではない。早めの相談を心がけてほしい」と話す。
(6/22)

http://mytown.asahi.com/kumamoto/news02.asp?kiji=4570