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2005年06月20日(月) 00時00分

米ファストフード業界、高カロリー商品ゾクゾクZAKZAK

ヘルシー志向に待った 肥満が社会問題になっている米国で、ハンバーガーなどファストフードの高カロリー化が進んでいる。食事の制約を伴うヘルシー志向への不満が背景とみられ、「心臓疾患や脳梗塞(こうそく)の危険を高める」との批判をものともせず、大手チェーンがボリュームたっぷりの新商品を相次いで投入している。

 CKEレストラン(カリフォルニア州カーピンテリア)は昨年末、米中西部で「怪物バーガー」を発売した。パンに150グラムのビーフパテ2枚、チーズ3枚、ベーコン4切れを挟み、マヨネーズをたっぷり付けた厚さ10センチの巨大バーガーで、熱量は「ビッグマック」(マクドナルド)の倍以上の1420キロカロリー。

 発売後、「これぞアメリカ的」とたたえる手紙が寄せられるなど反響は大きく、売り上げは好調。カリフォルニア州でもビーフパテを450グラム使ったバーガーを発売した同社は、2004年の決算で5年ぶりの黒字を達成した。

 食生活に気を使う消費者の食欲を露骨に刺激する同社のバーガーに、保健関連団体は「まるでフード界の(いかがわしい)ポルノ」などと厳しい批判を浴びせる。しかし、その後も「巨大オムレツ」(バーガー・キング)、特大の「XLピザ」(ピザ・ハット)などが発売され、ファストフード業界はさながら高カロリー競争の様相だ。

 今年4月には米疾病対策センター(CDC)の研究者が、肥満の健康に及ぼす危険度合いは思ったより低いとする調査を発表した。これを受け、レストラン業界などが出資しているとみられる団体「消費者の選択の自由センター」(本部ワシントン)は早速、全米の主要新聞に「肥満への懸念は大げさ」とする広告を掲載し、「好きな物を食べよう」と訴えている。

ZAKZAK 2005/06/20

http://www.zakzak.co.jp/top/2005_06/t2005062026.html