2005年06月18日(土) 21時23分
振り込め詐欺組織にかかわった4人か、茨城で遺体発見(読売新聞)
振り込め詐欺グループの容疑者が遺体を埋めた現場を調べる捜査員ら(読売ヘリから)
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振り込め詐欺グループにかかわったとされる男性4人が行方不明になった事件で、千葉県警は18日、徳島県警に摘発されたグループのメンバーらの供述に基づき、茨城県小川町の雑木林を捜索し、4人とみられる遺体を発見、殺人・死体遺棄事件として船橋署に捜査本部を設置した。
今後、逮捕監禁などの疑いで逮捕している男女11人を殺人容疑などで追及し、徳島県警が詐欺容疑で逮捕したグループトップの清水大志容疑者(26)の関与を含め全容解明を進める。
逮捕監禁容疑で逮捕されているのは、東京都板橋区、会社役員伊藤玲雄(れお)(31)、茨城県鹿嶋市、無職出頭(しゅっとう)辰巳(26)の両容疑者ら10人。捜査本部は18日、4人の遺体遺棄に関与したとして、出頭容疑者の妹、恵容疑者(22)を死体遺棄の疑いで新たに逮捕した。
調べによると、伊藤容疑者らは、グループ内で「社長」と呼ばれていた清水容疑者から指示を受け、昨年10月13日夜、千葉県船橋市内で、同市の飲食店員西村徳也さん(25)を車で連れ去り、同16日ごろまで東京都新宿区の事務所に監禁するなどした疑い。一部の容疑者は、4人への暴行や殺害などにも関与したとみられる。
これまでの調べでは、報酬などに不満を抱いた西村さんらが独立を計画し、清水容疑者らに「制裁」を受けたとみられている。捜査本部では組織犯罪処罰法の殺人容疑の適用も視野に調べを進める方針だ。
また、清水容疑者が山口組系暴力団幹部に報酬を支払って遺体の遺棄を依頼した疑いもあり、数人について死体遺棄容疑で逮捕状を取り、行方を追っている。
千葉県警は昨年10月、船橋市の拉致現場近くに残された西村さんの車を手掛かりに捜査を開始。徳島県警が逮捕した男らが今年3月、「4人を事務所で暴行して殺害し、暴力団員に頼んで遺体を茨城県内に埋めた」などと供述したことから裏付け捜査を進めていた。
遺体が見つかったのは、霞ヶ浦の北約4キロの水田地帯にある雑木林。捜索は18日午前9時半から、重機などを使って行われた。遺体は深さ約5メートルの地中に埋められ、同11時50分に1遺体が見つかると、直後に他の遺体も相次いで見つかった。いずれも袋に包まれた状態だったという。
(読売新聞) - 6月18日21時23分更新
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