2005年06月18日(土) 14時21分
<マスターカード>4000万枚分顧客情報流出か (毎日新聞)
【ワシントン和田浩明】米クレジットカード大手のマスターカードやVISA(ビザ)カードなどの顧客情報4000万枚分以上が、大手カード会社のデータ処理を請け負っているアリゾナ州の業者からコンピューターウイルスによって漏えいした疑いがあることが17日、わかった。
マスターカード・インターナショナルは同日、カード発行銀行に不正利用につながる可能性があると告知しており、不正使用があっても、支払い義務免除など保護措置を取ると発表した。カードの9割は米国内の契約者のものとみられる。米メディアは4000万もの情報が危険にさらされた例はかつてないと報じている。
漏えいの可能性が指摘されているデータ処理業者は、カードシステムズ・ソリューションズ社。CNNなどによると、マスターカード1390万枚のほか、VISAカード2200万枚やアメリカン・エキスプレスなどのデータを管理しており、顧客の名前、銀行名、口座番号が漏えいした可能性があるという。
何者かが同社のコンピューターに不正アクセスし、カード利用者の情報を入手するためのウイルスを送り込んだ形跡が5月22日に発見され、米連邦捜査局(FBI)が捜査を始めているという。侵入の具体的な手口は明らかにされていない。
ロイター通信などによると、マスターカードの報道担当者は流出情報を利用したとみられる被害が出ていると認めている。6万を超える情報漏えいが確認されたとの報道もある。
米国では最近、金融機関から大量の顧客情報が流出する事例が相次いでいる。米シティ・グループは今月、関連会社の顧客データ約390万人分を記録した磁気テープが、輸送中に紛失したと発表した。
(毎日新聞) - 6月18日14時21分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050618-00000028-mai-soci