2005年06月17日(金) 09時18分
知らないうちに借金 狙われる障害者(琉球新報)
障害のある人やその家族からの相談を受け付ける県「障害者110番」に寄せられた相談のうち、知らないうちに借金を背負わされていたり、土地の名義を勝手に変更されるなど、障害者が経済的トラブルに巻き込まれるケースが目立っている。2004年度の総件数144件のうち、「財産・相続」「金融・消費・契約」の相談は合わせて21件で、ほとんどがトラブルに関するもの。障害者110番の相談員は「トラブルに巻き込まれないよう、障害者手帳を他人に貸さないことや、家族など周囲の人の注意も大切」と話している。
04年度の総件数144件の内訳では、体に対する侵害など「生命・身体」が29件、「住環境」が25件、「財産・相続」が13件、「虐待・セクハラ」が10件、「金融・消費・契約」が8件などと続く。
他の相談内容が年度ごとにばらつきがあるのに対し、「財産・相続」「金融・消費・契約」は、02年度計21件、03年度も計28件と20件超で推移、「最近多くなっている内容」(相談員)という。
事例では、親せきが本人の障害者手帳を担保に借金しその支払いを迫られているケースや、消費者金融と無理に契約させられたケース、土地の名義が勝手に変更されたなどの例があった。また、リフォーム業者に代金を支払ったが放置されたままの事例や、悪徳商法にだまされたとの相談もあった。
一方、虐待では、身内から暴力を振るわれたほか、「言葉による暴力」を受けた例もあった。
相談に対し、助言、他機関の紹介のほか弁護士による相談も受け付けている。相談員は「障害者への理解が
まだ十分でなく、偏見も根強い。多くの人に110番を活用してほしい」と話している。相談は月曜日から土曜日の午前9時から午後7時まで。ファクスでは24時間受け付ける。障害者110番098(835)6996(ファクス兼用)。
(琉球新報) - 6月17日9時18分更新
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