2005年06月17日(金) 10時38分
ネット上での「思いやり」 中学生24%「していない」(琉球新報)
コンピューターの操作と活用について聞いた県教育委員会の調査で、「発表や発信する時に、内容に責任と思いやりを持つように心掛けているか」との問いに、中学生の約4分の1(24%)が「していない」「どちらかというとしていない」と答えた。昨年6月、長崎県佐世保市で、インターネットの書き込みのトラブルから、小学校6年の女児が同級生をカッターで切り付けて死なせる事件が起きたこともあり、調査では「情報モラル」を適切に指導する必要性を指摘している。
昨年7月に実施した「基礎学力に係る実態調査」の中で、コンピューターの操作と活用について聞いた。県内の小学3年生以上の児童生徒から抽出した約3万5000人が調査対象となった。
コンピューターに関連して「責任と思いやり」を持った発信を心掛けているか聞いた問いに、小学校3年生では「している」が70%を占め、「どちらかというとしている」の23%と合わせると、93%の高い割合となった。
しかし中学生になると、「責任と思いやり」の心掛けを「していない」「どちらかというとしていない」の割合が増え、小学校で合わせて一けただったこれらの回答が、中学では22—26%となった。
一方で、心掛けを「している」と明確に答えた割合は小学3年の70%を最高に、学年が上がるにつれて減る傾向にあった。中学2年生では25%となっている。学年が上がるにつれ、自分の行動をより客観視できるようになることも、こうした傾向の背景にあるとみられる。
調査では、インターネットのエチケット「ネチケット」の指導を含む「情報モラル」について、「適切な判断力が高まるまで指導することが必要」と指摘。ネット上のやりとりで、画面の向こう側にいる相手に配慮することの大切さに触れている。
「コンピューターを使う授業は楽しいか」との問いには、小中学生とも9割以上が「楽しい」「どちらかというと楽しい」と回答。どの学年も8割以上が、調べ学習の手段としてインターネットを利用したいと答えた。
(琉球新報) - 6月17日10時38分更新
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