2005年06月16日(木) 13時05分
ドコモ関西、基地局の工事で6世紀の「古墳」を壊す(読売新聞)
大阪府池田市の古江古墳を含む山林に携帯電話基地局の鉄塔新設を計画しているNTTドコモ関西(大阪市)が、文化財保護法で定められた届け出をせずに工事し、古墳の大半を壊していたことが16日、わかった。
住民が市に連絡し、5月下旬、工事は中断した。市教委は近く緊急調査を行い、残りの部分を保存する。
同社などによると、下請け業者は4月下旬、埋蔵文化財がある場所の開発を府教委に届け出ないまま着工。石室など古墳の約8割を壊し、鉄塔(高さ15メートル)のコンクリート基礎を造った。市の指導で工事を中断した業者は「古墳があると知らなかった」と釈明。NTTドコモ関西は「大切な古墳を壊し、申し訳ない。市の指導に従う」としている。
古江古墳は6世紀半ばに作られた直径約13メートルの円墳で、横穴式石室を備えた豪族の墓とみられる。この時代の同規模の古墳は、府内に約2000か所ある。
府教委文化財保護課は「市は埋蔵文化財の分布地図を持っているはずで、どうして事前指導しなかったのか。業者も市も対応がずさんだ」としている。
(読売新聞) - 6月16日13時5分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050616-00000205-yom-soci