2005年06月13日(月) 20時16分
<フィッシング逮捕>偽ヤフーで個人情報入手の男 全国初(毎日新聞)
インターネット検索大手「ヤフー」(東京都港区)の偽サイトを作り、入力させたパスワードで他人の電子メールをのぞき見たとして、警視庁は13日、大阪市平野区長吉出戸5、会社員、藪野一真容疑者(42)を著作権法違反と不正アクセス禁止法違反容疑で逮捕した。企業や金融機関の偽サイトを開設して個人情報を入手する「フィッシング」の摘発は全国で初めて。
調べでは、藪野容疑者は2月ごろ、同社の正規サイト「YAHOO!」に似せて「YAFOO!」を立ち上げ、本物と間違えて接続してきた長崎県の会社員(59)ら20人のIDとパスワードを入手。これを使って同社のサーバーにアクセスし、他人のメールをのぞき見た疑い。
藪野容疑者は容疑を認めており、警視庁は今後、不正入手したIDなどを使って、商品や預金をだまし取る「フィッシング詐欺」をしていなかったか追及する。
フィッシングは、英語で「洗練された釣り」を略した造語。入手した個人情報を使って他人の預金を引き出したり、ネットオークションで商品をだまし取る詐欺事件が米国で03年から多発、日本でも広がりつつある。ヤフーの広報担当者は「詐欺などの被害が確認できなくても、偽サイトそのものを著作権法違反で摘発したことは、類似の犯罪の抑止になると評価したい」と話している。【合田月美】
(毎日新聞) - 6月13日20時16分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050613-00000077-mai-soci