2005年06月13日(月) 22時30分
フィッシング初のご用、偽「ヤフー」の会社員を逮捕(読売新聞)
インターネット検索大手「ヤフー」のホームページ(HP)に似せた画面をインターネット上に開設し、間違ってIDなどを打ち込んだ会員の個人情報を入手したなどとして、警視庁ハイテク犯罪対策総合センターと戸塚署は13日、大阪市平野区長吉出戸、会社員薮野一真容疑者(42)を著作権法違反と不正アクセス禁止法違反の疑いで逮捕した。
企業の正規のHPを装い、個人情報を盗み取るなどする「フィッシング」行為の摘発は全国で初めて。
調べによると、薮野容疑者は今年2月ごろ、ヤフーに酷似させたHPを開設して、同社の著作権を侵害、さらに、長崎県の男性会社員(59)が本物のHPと間違って入力したIDとパスワードを入手し、このIDなどを使ってヤフーの会員専用HPに不正アクセスした疑い。薮野容疑者は、HPのアドレスの一部を本物の「yahoo」と一文字違いの「yafoo」としていた。
薮野容疑者はコンピューター関連会社のシステムエンジニアで、調べに対し、容疑を認めているという。
警視庁では、薮野容疑者が開設したHPに1か月間で約70人がアクセスし、うち約20人分の個人情報が盗まれたとみている。薮野容疑者は他人の電子メールをのぞき見るなどしていたが、警視庁では、他人になりすまして買い物をするといった金銭的な被害は現段階ではないとしている。
警察庁によると、偽のHPを使ったフィッシングによる被害は、昨年1年間で4件報告されているが、いずれも金銭的な被害は確認されていない。今年もすでにフィッシング被害が数件報告されており、同庁はフィッシング110番を設置するなど防犯対策を強化している。
(読売新聞) - 6月13日22時30分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050613-00000114-yom-soci