2005年06月13日(月) 20時49分
架空の投資話で4億円だまし取る、元生保外交員を逮捕(読売新聞)
石川県警金沢東署は13日、架空の投資話を顧客に持ちかけて現金をだまし取ったとして、金沢市若松町南、元住友生命金沢支社外交員大西とし子容疑者(73)を詐欺の疑いで逮捕した。
同署では、大西容疑者は住友生命の幹部だけが利用できる「マル幹」と呼ばれる高利回りの投資制度をでっち上げ、約20年間で顧客二十数人から約4億2000万円を集めていたとみて、余罪を追及している。
調べによると、大西容疑者は2001年11月ごろ、生命保険契約で知り合った金沢市内の男性(50)に「『マル幹』という社内投資制度に、私の名前で手続きするから投資しないか」と持ちかけ、現金300万円をだまし取った疑い。大西容疑者は容疑を認めている。
顧客らに対し、大西容疑者は実在しない「マル幹」で月1〜10%の利回りを約束。実際に利息分として現金を支払うなどして信用させる手口で、同じ相手から何度も出資させ、被害者男性からも数回にわたり計数千万円を出資させていた。
同署で集めた金の流れを追及しているが、大西容疑者は「ここ数年は顧客への利子の支払いに充てるため自転車操業だった」と供述しているという。
架空の投資話を巡っては、金沢市内の6人が現金をだまし取られたとして、大西容疑者と住友生命を相手取り、約1億6680万円の損害賠償を求める訴えを金沢地裁に起こしている。
大西容疑者は約40年間、金沢支社に勤務。昨年7月、利息が支払われず不審に思った顧客から同支社に問い合わせがあり、発覚した。大西容疑者は発覚直前、依願退職していた。
住友生命は「当社の信用を悪用され、会社としても怒りを覚える。業務外とはいえ、当時の職員がこのような事件を起こしたことについては誠に遺憾」(広報室)としている。
(読売新聞) - 6月13日20時49分更新
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