2005年06月11日(土) 02時12分
悪質商法から守れ 認知症や障害者 12日佐大でフォーラム(西日本新聞)
【佐賀】 障害者や認知症の高齢者を悪質商法から守るための「佐賀消費者フォーラム」が、十二日午後二時から佐賀市本庄町の佐賀大理工学部で開かれる。入場無料。認知症や障害者をねらった消費トラブルの被害相談は、県内でも五年間で約三倍に増加しており、悪質商法の防止に取り組む「佐賀消費者フォーラム」(会長=上山泰・筑波大学法科大学院助教授)が企画した。
フォーラムでは上山会長が判断能力が乏しい人の消費被害とその対応策などについて講演。今年五月、埼玉県富士見市で八十歳と七十八歳の認知症の姉妹が必要のない自宅の改修契約を結び、十数社から約五千万円をだまし取られた事件を紹介。パネル討論で考えた防止策を行政に提言するとしている。
県くらしの安全安心課によると、認知症の高齢者らの消費者相談は、一九九九年度は県内で三十八件だったが、二〇〇四年度は百十六件と約三倍に増えた。独り暮らしの高齢者などを訪ね、高額な商品を売りつける悪質な訪問販売が県内でも横行しているという。
同フォーラムのメンバーの団野克己弁護士は「障害者や認知症の人たちは、自分が被害に遭ったことも分からず、事件が潜在化している。親類や近所の人、行政を含めて地域全体で被害を防ぐ態勢を確立させたい」と話している。
(西日本新聞) - 6月11日2時12分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050611-00000005-nnp-l41