2005年06月11日(土) 02時59分
高齢者狙いリフォーム詐欺 換気扇など83台設置 川越(産経新聞)
埼玉県川越市で七十代の独り暮らしの女性が、リフォーム業者に少なくとも総額約千五百万円の契約を結ばされ、木造二階建て家屋の天井裏や床下に、換気扇七台と換気のための攪拌(かくはん)機七十六台を取り付けられていたことが十日、分かった。
同市生活情報センターなどによると、平成十四年五月ごろ、近くに住む住民から、この女性の家に「たびたび工事の人が来ている」と通報があり、職員が女性宅を訪問して、大量の攪拌機を見つけた。同センターでは、取り付けを行った業者と約九カ月間、延べ九十回交渉を繰り返し、約三十台の攪拌機を撤去させたが、撤去相当分の半額程度しか返金されていないという。女性には被害意識はなかったという。
女性の親戚(しんせき)から調査を依頼された一級建築士の監査報告によると、二階天井裏には四十七台の攪拌機があり、うち十台は電気に接続されておらず、八台は放置されていた。報告は「ハチの巣を思わせるように攪拌機がぶら下がっている。想像を絶する」としている。女性宅の場合、攪拌機は一階床下に三台、二階天井裏に三台で十分という。
リフォームをめぐっては、埼玉県富士見市で、認知症の姉妹(七十代と八十代)が、リフォーム業者十九社と総額五千万円の契約を結ばされ、社会問題化している。川越市の女性宅に大量の換気扇、攪拌機を取り付けたのは、十九社のうちの一社だった。
(産経新聞) - 6月11日2時59分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050611-00000019-san-soci