2005年06月09日(木) 14時38分
規定の3倍の利尿剤、84歳男性が死亡…取手協同病院(読売新聞)
肺がん治療で取手協同病院(茨城県取手市、椎貝達夫院長)に通院していた千葉県我孫子市の男性(84)が、利尿剤の調剤ミスによって体調を崩し、4月中旬に死亡していたことが9日、分かった。
病院側は「誤調剤が発端で体調が悪化し、結果として死期を早めた」として、遺族らに文書で謝罪、取手署に届け出た。
病院によると、男性は昨年8月にがんが見つかり、10月から同病院に通院、利尿剤や抗菌薬など計5種類の薬を服用していた。長女(58)から「錠剤は飲みにくいようなので粉薬で欲しい」との要望があり、院内の薬剤部が4月4日、同じ薬を粉状にして21日分を渡した。この際、誤って3日分の利尿剤を1包に入れたため、男性は3日間、規定量の少なくとも3倍を服用した。
長女が8日、「薬の減りがこれまでより早い。体調も悪そうだ」と病院に連絡してミスが発覚。男性は脱水症状に陥り、15日に死亡した。
新谷周三副院長は「利尿剤の過剰投与が脱水症状を招いた。大変申し訳なく思っている」と話している。
(読売新聞) - 6月9日14時38分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050609-00000207-yom-soci