2005年06月02日(木) 03時07分
<携帯電話>過熱でやけど 宮城の男性がメーカー提訴へ(毎日新聞)
「携帯電話の過熱でやけどを負った」として宮城県亘理町の男性が近く、メーカーのパナソニックモバイルコミュニケーションズ(横浜市)を相手取り、慰謝料など約225万円の支払いを求める損害賠償訴訟を仙台地裁に起こす。男性の代理人によると、携帯電話をめぐる製造物責任法(PL法)に基づく同種の提訴は初めて。
提訴するのは30代の地方公務員の男性。訴状などによると、男性は03年5月19日朝出勤し夜に帰宅するまでの間、数回の使用時を除き、同社製携帯電話をジーンズの左前ポケットに入れていた。帰宅後の就寝中、左太ももが携帯の形に腫れ上がっているのに気づき、水ぶくれと激しい痛みが生じる「2度」の熱傷と診断された。
この携帯は01年9月製。男性は02年1月に購入後、電池を替えるなどの改造はしておらず、やけどは携帯の過熱によるものと主張している。代理人の千葉晃平弁護士は「だれもが携帯を持つ時代。メーカーには危険の有無を立証する責任がある」と話している。一方、パナソニックモバイルコミュニケーションズの対外窓口であるNTTドコモ広報部は「2年前に分解調査したが問題なかった。訴状を見て対応を決めたい」と話している。
家電製品トラブルの調停を行っている家電製品PLセンターによると、温度42度の物体は約6時間、50度なら約3分間皮膚に押しつけていると低温やけどになる可能性が高いが、「携帯でやけどをしたケースは聞いたことがない」という。【高橋昌紀】
(毎日新聞) - 6月2日3時7分更新
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