2005年05月31日(火) 18時22分
メールで“巡回連絡”大阪・東署が新防犯対策(読売新聞)
マンション住民や企業に電子メールで防犯情報を提供し、不審者情報や警察への要望を返信してもらう全国でも珍しい試みを、大阪府警東署が来月1日から始める。
オフィス街のど真ん中にある同署管内では、都心回帰ブームによる高級マンションの建設が相次いでいるが、オートロック式の玄関が多く、巡回連絡が困難なのが実情。同署は〈IT(情報技術)版巡回連絡〉ともいえる今回の方式で、都心の防犯対策を進めたい考えだ。
同署によると、大阪市中央区の官庁・オフィス街がある管内には、地価の下落で数年前からビル跡地などに高層マンションが立ち並ぶ。管内人口も10年前から約6000人増え、空き巣やひったくりなどの被害も増えている。
しかし、玄関がオートロック式で、プライバシー意識の高い住民も多く、巡回連絡が難しいのが実情。このため同署は、最新型マンションの管理組合が各住民にメールで事務連絡を一斉送信していることに着目、防犯情報を提供するとともに、企業についても、社内メール網に情報を乗せてもらうことにした。
これまでに10棟のマンション管理組合や約300の企業と提携。週1回、ひったくりや事務所荒らしなどの発生場所や時間帯、手口などの情報を送信し、住民や社員に転送してもらう。住民らからのメールによる連絡も受け付けるほか、要望があれば一戸建ての民家にも提供したいという。
同署は「ITを活用した防犯活動の先駆けとして、地域とともに安全で安心な街づくりを進めたい」としている。
(読売新聞) - 5月31日18時22分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050531-00000409-yom-soci