2005年05月21日(土) 00時00分
吉川友梨さん 行方不明2年6年生がステージで掲げた友梨さんの写真と千羽鶴(朝日新聞・)
「友梨がんばれ」。友達は折り鶴を作って無事を祈った。「発見に協力を」。支援する市民は街頭でビラをまいた。熊取町の小学生吉川友梨さん(11)が行方不明になって2年。友梨さんを支える動きは、しっかりと続いている。
●通学の小学校 顔写真掲げ集会
吉川友梨さんが通う熊取町立北小学校では20日朝、全校集会が開かれた。武田薫校長は児童たちに「みんなで心を一つにして、友梨ちゃんに声援を送ろう」と話した。友梨さんの同級生の6年生は、新1年生たちに「一緒に友梨ちゃんが無事帰ってくるように祈っていてください」と訴えた。
体育館で開かれた集会では、6年生の代表約30人がステージに上った。ポスター大に拡大した友梨さんの顔写真と、これまで無事帰宅を願って折った千羽鶴を掲げ、友梨さんへの思いや続けてきたビラ配り活動などについて、一人ずつ話した。ステージ上には友梨さんの机といすが置かれていた。
これまで児童らは約8万羽の千羽鶴を折った。このうち4万羽で「友梨がんばれ」の文字を作り、小学校の玄関に掲げた。残りの4万羽は友梨さんの自宅に届けた。6年生は19日、1年生の各教室を訪ね、折り鶴の折り方を教えた。今後も、全児童で祈りを込めて折り続けていくという。
●貝塚のNPO 情報求めてビラ
「事件を風化させないためにも、解決までビラまきを続けたい」。NPO法人「あいうえお」(事務局・貝塚市)の代表、三本松義春さん(58)は20日、約100人の会員とともに街に出てビラをまいた。この日、会員らは府内4カ所だけでなく、山口市や前橋市でも計2万枚を配った。
中央区の南海難波駅前。三本松さんは「地域の手で子供を守る」と書いたジャンパーを着て、通行人や停車中のタクシー運転手に手渡した。中には「事件は、どうなっているの」と立ち止まって話し込む人もいた。
三本松さんが、友梨さんのビラまきを始めたのは昨年3月。少しでも手がかりを得るきっかけをつくりたいと思ったからだ。夏には、貝塚市で興業中のサーカス団体に情報提供を呼びかける立て看板を送り、全国の興行場所で掲げてもらうようにお願いした。
三本松さんは「子どもを持つ年齢の人たちは、特に関心を持っていてくれる」と話す。今後も事件が忘れ去られないよう、繰り返し情報提供を訴えたいという。
「あいうえお」は、保育室や介護支援センターの運営のほか、家庭内や育児、介護などにかかわる市民相談にも乗っている。子供の安全に関心が高い会員らが多く、折に触れ、ビラをまき情報提供を呼びかけている。
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http://mytown.asahi.com/osaka/news01.asp?kiji=1346
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