2005年05月09日(月) 10時44分
創価学会かたり融資詐欺、みずほ銀から14億円(読売新聞)
架空の創価学会施設建設計画をみずほ銀行支店に持ち込み、約14億円に上る融資を不正に受けていたとして、警視庁捜査2課と府中署が詐欺グループのメンバー6人を詐欺などの疑いで逮捕していたことが、8日わかった。
同グループはみずほ銀に対し、同学会の池田大作名誉会長の秘書をかたっていたほか、偽造した決算書を示すなどして信用させていた。大手都銀が巨額の融資金を詐取された今回の事件は、金融機関の融資審査の在り方にも一石を投じることになりそうだ。
逮捕されたのは、東京都国立市の川村克彦容疑者(53)、中央区の自然食品販売会社社長(63)ら6人。
調べによると、川村容疑者らのグループは2003年末ごろ、国分寺市のみずほ銀国分寺支店の担当行員に対し、「創価学会の迎賓館を建設する計画がある」などと架空の建設計画を持ち掛け、「迎賓館を運営する自然食品販売会社が土地を取得するので融資してほしい」と融資を依頼。
偽造した自然食品販売会社の決算報告書や、偽造した税務署の収受印を押した同社関係者の偽の確定申告書などを提示し、約1億4000万円の融資を引き出し、だまし取るなどした疑い。
グループは、同支店からの融資金で都内の土地を取得する際、所有権の移転登記のため法務局に提出した申請書類に、偽造した収入印紙をはっていたことから、事件が発覚した。
自然食品販売会社は事実上のペーパーカンパニーで、問題の土地は、転売目的で取得したとみられる。
詐欺グループはほかにも、同支店に「創価大学の学生寮の建設計画がある」などと、架空の創価学会関連施設の建設計画を数件持ち込み、03年末までの5〜6年間に総額約14億円の融資金をだまし取っていたといい、捜査2課で余罪を追及している。
また、グループには、6人のほかに融資金詐取に加担したメンバーがいた可能性もあるとみて、詳しく調べている。
川村容疑者は犯行当時は学会員で、同支店に対し、「池田名誉会長の秘書」を名乗って信用させていたが、実際に池田名誉会長の秘書を務めたことはなかった。川村容疑者は昨年春ごろ、同学会を退会したという。
(読売新聞) - 5月9日10時44分更新
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