2005年05月08日(日) 20時09分
<夜回り先生>有料ではできないと講演中止 岡山・倉敷(毎日新聞)
高校生らの非行問題に取り組み、夜の繁華街での生徒指導から「夜回り先生」として知られる横浜市の元夜間高校教諭、水谷修さん(49)が8日、岡山県倉敷市で予定していた講演を中止した。「入場料を取る」との連絡が主催者から伝わっていなかったのが理由で、水谷さんは事情説明に訪れた会場で「有料の講演はできません」と話し、約30分間、集まった約400人にサインや握手で応じた。
不登校問題に取り組む同市の民間団体などでつくる実行委員会が企画したイベントのメーン行事として、水谷さんは午後から講演予定だった。
実行委によると、同日午前1時ごろ、水谷さんから「入場料1500円が払えないので講演に行けないというメールが届いた。もともと有料の講演は引き受けないし、そういう子がいる以上、講演できない」と電話連絡があった。実行委は「会場使用料などもあり入場料は頂くが、スタッフも払い、収益は寄付などに使う。営利目的ではない」と説明したが、受け入れられなかったという。
実行委は開場時、前売り券を持った約400人に払い戻したが、水谷さんは翻意せず、会場では「残念」の声も上がったという。子どものステージ演奏など他の行事は予定通りあった。
実行委は「入場料の件は事前に水谷さん側に伝えていた」としている。水谷さんは「聞いていない」と話した。【小林一彦】
(毎日新聞) - 5月8日20時9分更新
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