悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2005年05月06日(金) 11時00分

Soberワーム亜種の感染が急拡大--「ワールドカップ観戦チケット当選」をかたるCNET Japan

 最新の「Sober」ワーム亜種の活動が過去24時間で活発になっており、インターネットトラフィックの3分の2を占めるまでになっていると、セキュリティ専門家らが警告を発している。

 英国のセキュリティ企業Sophosが米国時間3日に発表した内容によると、問題のワーム「Sober.P」は米国時間2日に初めて発見され、現在では、同社が世界各国に設置している脅威監視ステーションで検知したすべてのウイルスのうち、77%を占めるようになったという。これと同時に、ロシアのウイルス対策ソフトウェアメーカーKaspersky Labも、西欧で同ワームが「大流行」していると指摘した。Kaspersky Labは、こうしたインターネット上の脅威に対抗するためのソフトウェアを開発する企業。

 「非常に強力なウイルスだ。侵入を試みる全ウイルスの77%を占めるものなど、通常あり得ない」と、SophosのシニアセキュリティアナリストGregg Mastorasは述べている。「いつもなら拡散のスピードはもう少し遅く、ユーザーもコンピュータをアップデートする余裕があるものなのだが」(Mastoras)

 2003年以来出回るようになったSober亜種は、今も企業や家庭のシステムを攻撃し続けている。注意が喚起されているにも関わらず、不審な電子メールの添付ファイルを開いてしまうユーザーはいまだに存在する。マスメール型ワームはこうした人々の行動を拠り所に拡散してきた。

 今回発見されたSoberの最新亜種は、ほかのセキュリティ対策企業では「Sober.N」「Sober.O」「Sober.S」などと呼ばれている。同亜種は、英語およびドイツ語で書かれた電子メールを介して感染を拡大する。電子メールに記載されているメッセージの例として、受信者に2006年のワールドカップサッカー無料観戦チケットが当たったというものが挙げられる。受信者がウイルスの含まれる添付ファイルを開くと、ウイルスは受信者の保有する電子メールアドレスを収集する。ウイルスはユーザーコンピュータ上で自分自身を複製し、収集した電子メールアドレス宛に同様の電子メールを送信する。

 Sophosは、ワールドカップ関連のメッセージが、同ウイルスの欧州での急激な拡散に一役買っていると見ている。「来年開催される世界最大のスポーツイベントに参加したいと思う人は多い。彼らは、万一メッセージが本物だったときのことを考えて、電子メールの添付ファイルを開くという危険を、あえて冒しているのかもしれない」と、SophosのシニアテクノロジーコンサルタントGraham Cluleyは声明で語った。

 Sophosによれば、同ワームは、「送信したメッセージの数と、西欧地域における拡散速度で、新記録を作った」という。

 Sober.Pは、2005年最悪のウイルスの1つとなるだろう。Sophosは、2004年は全ウイルスインシデントのうち22.6%を占めたNetsky-Pが最悪のものだったと話している。


この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ

関連記事
Soberワームに、P・ヒルトンのセクシー画像をかたる新亜種登場 - 2005/02/24 11:48
Soberワームに、お色気路線の新亜種登場 - 2004/11/22 11:59
「Sober.G」ウイルス、ドイツで人種差別スパムを大量送信--右翼団体の仕業か - 2004/06/14 11:24
マイクロソフト公式パッチを装う「Sober.D」出現 - 2004/03/09 08:40
ネットワークアソシエイツ、ワームW32/Sober.c@MMの危険度を「中」に分類、対処法などを発表 - 2003/12/22 16:43

 ■CNET Japanニューズレター(無料)
  毎朝メールで最新テクノロジー・ビジネス情報をお届けします。お申し込みはこちら。

[CNET Japan]
http://japan.cnet.com/
(CNET Japan) - 5月6日11時0分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050506-00000002-cnet-sci