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2005年05月06日(金) 00時00分

都がNPO監督強化 悪質団体の排除目的に 東京新聞

 東京都は、特定非営利活動法人(NPO法人)の認証や監督基準を強化する「NPO法の運用方針」を作り、今月から適用を始めた。悪質な団体を排除するためだが、NPO法人の支援団体は「監督強化はNPO法の趣旨に反する」と反発している。

 都は、内閣府が二〇〇三年につくった運用方針をさらに強化し、▽非営利活動の会計から、収益事業に資金の繰り入れをする場合、報告を求め、改善しない場合は立ち入り検査などを行う▽入退会に制限を付けない▽定款上の事務所の所在地は自治体名でよかったが、今後は地番やビル名などの記載を求める−などを盛り込んだ。

 都に対するNPO法人の認証申請は年間約一千件を超え、認証団体数は約四千百法人と全国の約二割を占める。数が増えるにつれ、「非営利」とは言えない法人も目立つようになったという。

 昨年は、企業恐喝事件で都内のNPO法人幹部が相次いで逮捕された。「『破産手続きの相談に乗る』と多重債務者を集めて高額の相談料を取るNPOがある」など、苦情相談も増えている。

 一方、NPO法の立法にかかわった「シーズ=市民活動を支える制度をつくる会」の松原明事務局長は「都の方針は、行政の裁量を排除しようというNPO法の精神に逸脱する。収益事業への繰り入れができないと、介護保険サービスのNPO法人が、会員のために福祉ショップを開くことも違反する可能性がある」と指摘する。

 NPOサポートセンター(中央区)の山岸秀雄理事長も「悪質なNPO法人の監視は、行政主導ではなく、私たちのような市民と協力してやるべきだ」と話す。

 都生活文化局は「NPO法人に、市民の目が届きにくい東京の実情に即して基準をつくった。特に厳しい内容ではなく、一般には納得してもらえると思う」と話している。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20050506/eve_____sei_____000.shtml