2005年05月06日(金) 11時29分
<誤認逮捕>ウソの届け出少女らを虚偽告訴などで逮捕 埼玉(毎日新聞)
埼玉県警所沢署は5日、うその被害届を信じ、同県所沢市の会社員の男性(58)を強盗容疑で誤って逮捕したと発表した。同署は男性を釈放して謝罪するとともに、男性から財布を奪ってけがをさせたとして6日、同県狭山市在住の無職の少年(18)を強盗傷害容疑で、うその被害届を出したとして、同県所沢市に住む無職の少女(18)を虚偽告訴容疑で逮捕した。
調べでは、少年は4日午後11時55分ごろ、所沢市の市道で、徒歩で帰宅途中の男性を自転車で突き飛ばし、ポケットから現金約8万円入りの財布を奪い、ひざなどに2週間のけがを負わせた疑い。自転車で男性を突き飛ばした際、少年は前かごに入れていた少女の財布を落としたまま逃走。財布には少女名義のキャッシュカードなどが入っており、現場付近に隠れていた少女は事件発覚を恐れ、交番に「男に襲われて財布を奪われた」とうその申告をした疑い。
一方、少女の申告を受けて現場に駆け付けた署員2人は、少女が説明した人相、着衣と一致する男性を発見。職務質問に、男性はズボンのポケットから財布を取り出し「拾った」と説明した。しかし、少女が「(この男性に)間違いない」と話したため、5日午前0時45分、男性を強盗容疑で緊急逮捕した。
ところが、逮捕後の調べに男性が容疑を否認したため、署員が少女に確認したところ「うその届け出をした」と認めた。男性は誤認逮捕から約13時間後に釈放された。
加藤久夫・所沢署長は「申告をうのみにしてしまい男性にはご迷惑をかけた。今後このようなことがないように注意したい」と話した。【酒井祥宏】
(毎日新聞) - 5月6日11時29分更新
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