2005年04月22日(金) 15時35分
ネット競売イーベイ好調 利益激増、利用者1億人超(産経新聞)
【ロサンゼルス=岡田敏一】インターネット競売の世界最大手、イーベイ(本社・米カリフォルニア州サンノゼ)の業績が好調だ。二十一日までに明らかになった第一・四半期の業績は、売上高、利益とも前年同期より三割前後もアップ。今年創業十年を迎え、利用者は全世界で一億人を突破し、今後は中国市場での顧客獲得に本腰を入れるという。
第一・四半期の業績をみると、連結売上高は前年同期比36%増の十億三千万ドル(約千五十三億円)で、本業でのもうけを示す同営業利益が同28%増の二億五千六百万ドル(約二百六十八億円)と大きく伸びた。年間の売上高は昨年の約三割増の四十二億七千万ドル(約四千四百八十億円)以上を見込む。
創業者、ピエール・オミディア会長は、自分のガール・フレンドが菓子「ペッツ」の入れ物のコレクターで、「世界中の珍しいペッツの入れ物を手に入れるためのシステムをネット上に作って!」と彼女にせがまれたことから、事業を始めたという。
開発されたネット上の競売システムは、当初、レコードやCD、雑誌、コインといったコレクター向けの商品がほとんどだったが、いまでは宝石や自動車、不動産まで扱う巨大な競売市場に成長した。
パソコン一台から始まった事業だが、ユーザー数(三月末時点)は全世界で一億四千七百万人。米以外の国での総売上高は三億九千三百八十万ドル(約四百十三億円)で、前年同期より52%も増えた。今後、中国でのユーザー獲得に本腰を入れるという。
九七年に米玩具メーカー最大手、ハスブロ社から移籍したメグ・ウィットマン最高経営責任者(CEO)は「前例のないビジネスだったから、ビジネス・スクールで教わる過去の成功パターンは頼りにならない。試行錯誤の連続だった」と振り返る。オミディア会長は「誰もが平等に参加でき、適正価格で商品を売買するという理想的な市場メカニズムが受けた」と話している。
将来的には金融サービスへの進出や映像・音声メディアとの融合にも挑むという。
(産経新聞) - 4月22日15時35分更新
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