2005年04月21日(木) 03時07分
ドコモデータ流出、元契約社員逮捕へ…業務妨害容疑で(読売新聞)
NTTドコモ(東京都千代田区)から約2万4600人分の個人データが流出した事件で、警視庁捜査1課と高輪署は20日、同社からデータを持ち出した男を特定し、威力業務妨害容疑で事情聴取を始めた。容疑が固まり次第、逮捕する。
男は、報道機関に「個人データが流出した」と伝えるなど、“自作自演”で同社業務を妨害していたという。当時、同社の加入者約2000万人分のデータにアクセスできる「情報セキュリティルーム」に入れたのは254人だけだったが、男はその1人だった。事情を聞かれているのは同社の元契約社員の男(41)。
調べによると、男は今年初め、港区の同社施設内にある「情報セキュリティルーム」の端末から、携帯電話や簡易型携帯電話(PHS)の契約者約2万4600人分の氏名、住所、携帯電話番号、固定電話番号の個人データを、携帯型の記憶媒体に無断でコピー。
2月9日と11日、都内の報道機関に、NTTドコモの「情報管理体制の不備」を指摘する内容のメールに、自ら持ち出した個人データが入ったファイルを添付して送信し、NTTドコモに社内調査をさせるなどして、業務を妨害した疑いが持たれている。
持ち出されたのは、新潟県中越地震の被災者向けに実施した「基本料減免措置」の対象者と、コンサートチケットの購入などで使われる「ナビダイヤル」サービス利用者の個人データ。外部に知らせることに、公益性は認められない情報だった。
同社広報部によると、「情報セキュリティルーム」は、同社の個人データ管理システムの“心臓部”。全面ガラス張りで、6台の監視カメラで社員らの出入りを24時間監視しており、入室するには、目の網膜で個人を識別する「虹彩(こうさい)認証」などの手続きが必要という。
(読売新聞) - 4月21日3時7分更新
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