2005年04月15日(金) 23時59分
三菱ふそう、リコール改修に欠陥…車両火災など7件(読売新聞)
三菱ふそうトラック・バスが昨年9月に届け出た大型トラックのサスペンション部品欠陥のリコール(回収、無償交換)を受け、一部の販売会社が実施した改修や緊急点検で、部品を無理に組み付けるなど不適切な作業が行われていたことが15日分かった。
これが原因で、2件の車両火災を含む7件のトラブルが起きていた。
また、このリコールでは、本来なら部品交換が必要なのに、ネジをきつく締めるだけで対応できるとするなど、改修内容自体が不十分だったことも判明した。このため、三菱ふそうは同日、2003年から今年にかけて製造した計約8000台について、サスペンション部品全体を交換する再リコールを国土交通省に届け出た。
三菱ふそうはこれまで、一連の「欠陥隠し」問題を巡って80件を超すリコールを届け出ているが、他のリコール案件で改修が適切に行われているかどうか、国交省は調査を始めた。
サスペンション部品の欠陥は走行中に部品が外れて過熱し、最悪の場合、車両火災になる。三菱ふそうは、ネジの締め具合をきつくすることなどを内容とするリコールをした。
ところが、同社が各販売会社に指示した改修作業マニュアルで、取り外した別の部品を装着する手順が不明確だったため、埼玉、新潟、山形、兵庫、広島の販売会社5社では、整備士が無理にネジを組み付けるなど不適切な作業をした。このため改修後、走行中にサスペンション部品が外れる車両が相次いだ。中には登録から2週間足らずの新車も2台含まれていた。
このサスペンション部品とは別に、同じ車種の6600台でブレーキ部品などにも欠陥があることが分かり、三菱ふそうはこれらについても、同日リコールした。製造不良が原因で、走行中に突然、ブレーキがかかったり、サスペンションが壊れて直進できなくなる恐れがある。
三菱ふそうではこの欠陥について、昨年11月には原因を把握していたが、対策を怠っていた。三菱ふそうでは、「交換部品の手配ができず、結果的にリコール届け出が遅れた」と説明している。
(読売新聞) - 4月15日23時59分更新
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