2005年04月15日(金) 03時04分
<個人情報流出>市民1万人分、ウィニー感染 秋田・湯沢市(毎日新聞)
秋田県湯沢市(人口約5万7000人)の市民の5分の1にあたる1万1255人分の名簿が、インターネット上に流出していたことが14日、分かった。湯沢市は「平成の大合併」で旧湯沢市を含む4市町村が合併し3月22日に誕生したばかりで、合併の賛否を問う市民アンケート対象者の名簿だった。担当職員が公用パソコンでファイル交換ソフト「ウィニー」を使用し、新種ウイルスに感染したことが原因とみられ、大量の個人情報が漏れた事態を重視した同市は今月11日付でこの職員を訓告処分にした。
同市によると、旧湯沢市、旧稲川町、旧雄勝町、旧皆瀬村の4市町村が03年7月に設置した湯沢雄勝合併協議会にあったパソコンから、市民のプライバシー情報や、合併関連の内部文書が漏れたらしい。
流出した1万1255人分の名簿は、03年1月から実施した市民アンケート用で、旧湯沢市在住の18歳以上から抽出し氏名と住所が記載されていた。備考欄には「入院中」「4月まで関東方面」「居所不明」など対象者の動向を日付とともに記していた。
さらに、流出データには、アンケート書類を市民に届ける行政員234人分の名簿や、旧湯沢市全職員384人の名簿も含まれていた。行政員名簿には、住所、氏名に加え、電話番号もあり、市職員名簿には、生年月日、採用年月日も記載されていた。合併に関する内部資料も多数含まれ、中には「今回作成した報告書は、関係団体との調整が取れていないので取り扱いには注意が必要」と書かれていたものもあった。
同市は「市民のみなさまに深くおわび申し上げる。再発防止の取り組みに万全を期し、個人情報の管理を慎重に行うよう徹底したい」とコメントした。【情報漏えい取材班】
(毎日新聞) - 4月15日3時4分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050415-00000009-mai-soci