2005年04月13日(水) 02時41分
ワンクリック詐欺団摘発 架空請求で上納金、社長を指名手配(産経新聞)
被害6億6000万円
インターネットのアダルト画像などを一度クリックしただけで架空料金を請求される「ワンクリック詐欺」を行う組織を率いて部下から「上納金」を得ていたとして、大阪府警捜査二課は十二日、組織犯罪処罰法(犯罪収益等隠匿)違反容疑でアダルトサイト運営会社社長、中西俊昭容疑者(40)=大阪府松原市=を指名手配。同日までに同容疑などで組織ナンバー2の岩阪達也容疑者(40)=兵庫県西宮市=ら部下の男女五人を逮捕した。府警によると、ワンクリック詐欺グループの摘発は全国で初めてという。
中西容疑者は「フランチャイズ(FC)店」と呼ばれる八つの下部組織に収益を競わせており、被害は京阪神、首都圏や東北などの数千人、総額約六億六千万円。画面で被害者を誘導し電話番号などの個人情報を入手する手口だった。府警はFC店に配布されたマニュアルなどを押収した。
調べでは、中西容疑者は今年一月、携帯電話のアダルトサイトの「ワンクリック」で携帯電話番号を登録した兵庫県内の六十代の会社社長に部下を通じて電話をかけさせ、「登録申込金や解約延滞手数料を支払わないと、家族や会社に知られて民事訴訟になる」と偽り、現金計約百十万円を詐取。うち七割を上納させて隠した疑い。中西容疑者はサイトを入手した個人情報を割り振り、各FC店長や店員が実際に請求に当たり、収益の七割は中西容疑者らに上納。各FCは残りで「給料」や、電話代などの「経費」に充てていた。
国民消費生活センターは「契約画面がないのに登録してしまっても契約は不成立」としている。
(産経新聞) - 4月13日2時41分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050413-00000019-san-soci