2005年04月11日(月) 00時00分
日本テレコム代理店 NTT装い不適正勧誘 仙台(河北新報)
2004年12月、電話事業に参入した日本テレコム(東京)の代理店が、NTTを装うなどしてお年寄りなどに電話代が安くなると持ち掛け、日本テレコムに加入させようとするセールスが仙台市などで相次いでいることが分かった。同社は11日までに、不適正な営業をしないよう全国の代理店に通達した。
市消費生活センターによると、同社の代理店の営業に関する相談は1—3月で41件。9割を65歳以上の高齢者が占めている。
NTTに加入している若林区の無職女性(70)は1月、20代の男性の訪問を受け、「電話代が安くなるよう署名運動をしています」と告げられた。「安くなるなら」と応じたが、実は男性は日本テレコムの代理店の営業マンで、署名簿も同社の加入申込書だった。
泉区の無職男性(73)もNTT加入者で2月、NTTを名乗る20代の男性に訪問され、「電話に関する手続きが必要だ」と言われて書類にサインした。後日、日本テレコムから連絡が来て、その時の手続きが加入の申し込みだったことを聞かされた。
2人とも同社に加入手続きの中止を申し入れ、事なきを得たが、契約が完了してしまうと、解約してNTTに再加入するなど手続きのやり直しを余儀なくされ、余計な出費がかさむという。
同社は代理店の営業実態を調査し、不適正営業の代理店とは代理店契約を解除する処分を検討。「商品説明の中で代理店がNTTの名前を出し、誤解された面もあるが、1件ずつ誠実に対応する」と説明している。
NTT東日本は「当社が戸別訪問して、その場で署名や押印を迫ることはない」(宮城支店)と話している。
http://www.kahoku.co.jp/news/2005/04/20050412t13034.htm