悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2005年04月07日(木) 00時00分

薬害エイズ 検察側が上告断念へ 東京新聞

 薬害エイズ事件で、患者二人を死亡させたとして業務上過失致死罪に問われた元厚生省生物製剤課長松村明仁被告(63)の起訴事実のうち、血友病患者の死亡を無罪、肝臓病患者の死亡は有罪とした東京高裁判決について、検察当局は六日、「上告は憲法違反などに限られ理由が見当たらない」などとして上告を断念する方針を固めた。

 弁護側は同日、有罪部分を不服とし最高裁に上告。裁判は続くが、血友病患者を死亡させた起訴事実の有罪はなくなる。

 血友病患者の死亡は元帝京大副学長安部英被告(88)=一審無罪、検察側控訴=の起訴事実でもあるが、東京高裁は心神喪失として公判を停止。薬害エイズ事件の核心部分だった血友病患者の被害は、誰も刑事責任を問われないまま終わる可能性が強くなった。

 三月二十五日の高裁判決で、河辺義正裁判長は起訴事実のうち、一九八六年四月に非加熱血液製剤を投与された肝臓病患者(近畿地方の病院)の死亡については松村被告の過失を認定し、有罪と判断したが、八五年五−六月に非加熱製剤を投与された血友病患者(帝京大病院)の死亡については無罪と判断。いずれも一審を支持した。

 このため、血友病患者側は検察に上告を強く求めていた。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20050407/mng_____sya_____007.shtml