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2005年03月27日(日) 03時03分

<個人情報保護法>プライバシーマーク申請 各企業が殺到毎日新聞

 個人情報保護法が4月から全面施行されるのを前に、経済産業省所管の財団法人が交付する「プライバシーマーク」を取得しようと、各企業が躍起になっている。情報管理が適切かどうかを認定する制度で、「仕事を引き受けるのに不可欠」「企業の姿勢を示す」などが理由だ。審査などにかかる料金は年末に値上げされ、1社当たり30万〜120万円。マークに法的根拠はないが、経産省の推奨もあり、審査を受けるのに半年近く待たされる盛況ぶりだ。
 制度を運営しているのは日本情報処理開発協会(東京都港区)で、98年4月にスタートした。98年度に認定された企業は58社だったが、年々増加し03年度は286社、04年度は465社。現在は累計で1286社に上る。
 保護法は企業に対し、個人データの厳しい管理に加え、委託先への監督も義務づけている。このため、プライバシーマークは自社の信用度をPRするだけでなく、仕事を委託する企業を選ぶ場合の大きな目安となる。
 マーク取得には、申請書類に基づく審査と、協会の審査員による審査にパスしなければならない。審査項目は(1)個人情報保護管理者の存在、社内の責任、役割分担が明確か(2)個人情報に対して外部侵入、内部漏えいが発生しないような安全措置が取られているか(3)外部への情報提供や委託の際に役割分担や守秘にかかわる契約を締結しているか——などだ。
 協会は「申請企業が多く、現在約70人の審査員を当面100人程度まで増やさなければ対応できない」として、人件費増加などを理由に昨年12月、取得に必要な料金を値上げした。企業の規模などによって30万円、60万円、120万円の3段階で、いずれも以前の倍額だ。マークの有効期限は2年間で、更新する場合はさらに料金が必要になる。
 料金値上げの直前には、約1000社から駆け込み申請があった。東京都内の広告会社は昨年12月にマークの取得を申請したが、協会から「審査は05年6月になる」と言われた。担当者は「マークがあるかないかで今後の仕事の受注に影響が出る可能性がある。個人情報の扱いにお墨付きをもらっておいた方が良いと考えた」と打ち明ける。
 協会によると、マーク認定事業での収入は03年度が1億6130万円で、人件費などの経費が1億5500万円だったという。一方、協会の常勤役員は6人で、このうち4人が経産省(旧通産省)OB。
 経産省情報経済課は「マークは法的には何ら根拠はない。ただ省として企業に推奨するなどバックアップしている」と説明している。【宮澤勲、澤圭一郎】
(毎日新聞) - 3月27日3時3分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050327-00000005-mai-soci