2005年03月24日(木) 00時00分

知人編曲の校歌、ＨＰで公開は『著作権侵害』 代理人かたり慰謝料請求 （東京新聞）

　さいたま市教委は二十三日、著作権侵害の慰謝料などと偽って自らが勤務する高校に現金を不正請求したとして、市立高校の男性教諭（４２）を減給十分の一、一カ月の懲戒処分にした。

　市教委によると、教諭は昨年五月、知人の音楽家が編曲した校歌を同校のホームページ（ＨＰ）で流しているのは、著作権侵害の違法使用に当たるとして、校長に慰謝料などとして五十万円の支払いを請求した。教諭は音楽家から依頼されていないのに、勝手に代理人と称していた。さらに「日本音楽著作権協会に問い合わせて、金銭の請求をしてもよいと回答があった」などとうそを言っていた。

　校長が不審に思い、音楽家などに問い合わせたところ、だまされているのに気付いた。校歌の編曲は二〇〇〇年春、演奏用に教諭が音楽家に依頼。〇三年七月から同校のＨＰで流していたという。

　教諭は事実関係を認めた上で「受け取った金は音楽家に渡すつもりだった」としているが、処分については「教師の原点に戻ってやり直したい」などと話しているという。教諭の行為は詐欺未遂などに当たる可能性もあるが、市教委は実害がなかったことなどから刑事告訴はしないという。　（磯谷　佳宏）

http://www.tokyo-np.co.jp/00/stm/20050324/lcl_____stm_____002.shtml