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事件発生とほぼ同時刻の午前八時。霞ケ関駅の日比谷線事務室では、時報に合わせて藤原明博首席助役が号令、職員二十数人が三十秒間黙とうした。藤原助役らはさらに別室の献花台に花を手向けて記帳、ほかの職員も次々と献花した。
高橋さんが訪れたのは正午すぎ。前日に開かれた被害者支援を訴える集会に参加するため来日した二〇〇一年米中枢同時テロの米国人犠牲者の遺族と一緒に、駅通路の慰霊プレート下に花を供え「この十年間、被害者と家族は置き去りにされたまま。国は早急にサリン被害者の支援体制を整えてほしい」と訴えた。
「父が助かったのは(亡くなった)二人の職員さんのおかげです」と話したのは、霞ケ関駅で乗客として父親が被害に遭った千葉県の男性会社員(33)。午前十時前に献花に訪れたオウム真理教(アーレフに改称)の荒木浩広報部長は「被害者の方々に伝える言葉をずっと探してきたが、見つからないまま、ここに来てしまった」と述べた。
この日はほかの地下鉄五駅にも献花台が設けられ、一般市民や遺族らが犠牲者の冥福を祈った。
http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20050321/mng_____sya_____004.shtml