2005年03月11日(金) 16時40分
マイライン詐欺:被害者14人、市議とNTT西を提訴 /福井(毎日新聞)
◇1億4000万円の賠償求め
電話会社選択サービス「マイライン」の架空代理店契約を持ちかけた詐欺事件で、全国に指名手配中の容疑者(42)に営業保証金名目で金をだまし取られた福井など6県の被害者14人が、容疑者に協力したとして、皆川修一・福井市議とNTT西日本を相手取り、総額1億4000万円の損害賠償を求める訴訟を福井地裁に起こしたことが10日わかった。
訴状によると、容疑者の男は00年8月から新規代理店の募集話を持ちかけた。その際、「政治的な裏があり、市議会議長(当時)の皆川市議を通じ募集の権限を委ねられた」などと語った。同10月、被害者は皆川市議と会い「マイラインはもうかる。協力してくれ。信用してもらいたい」と言われ、さらに、代理店の募集担当を名乗るNTT西日本福井支店の社員=既に退職=も、契約後のサポート態勢などを話した。
2人の話を信用した被害者は一人3000万〜500万円を男に支払ったが、結局代理店にはなれなかった。男は01年1月から行方不明となり、被害届を受理した福井署が詐欺容疑で逮捕状を取っている。このため、皆川市議に共同不法行為責任、社員を雇用したNTT西日本に使用者責任があると主張している。
皆川市議の代理人の弁護士は「(市議も)事件に巻き込まれた形。一部の被害者に会ったのは間違いない。訴訟を控えているのでこれ以上は申し上げられない」とし、NTT西日本金沢支店広報室は「元社員の個人的な問題で、コメントは差し控えたい」としている。【田辺一城】
3月11日朝刊
(毎日新聞) - 3月11日16時40分更新
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