2005年02月25日(金) 12時27分
偽の登録証つけ日本刀をネット販売、2人再逮捕(読売新聞)
美術的に価値のない日本刀に偽の登録証をつけてインターネットで販売し、金をだまし取ったとして、警視庁生活環境課は25日、長野県須坂市井上、古美術商小川実(58)、同市須坂、同土屋一吉(66)の両被告(ともに銃刀法違反容疑で逮捕、起訴済み)を詐欺と偽造有印公文書行使の疑いで再逮捕したと発表した。
同課は、両被告の自宅などから無登録の日本刀計約60本を押収しており、余罪を追及している。
調べによると、両被告は、2003年3月17日、岡山県の消防士の男性(48)に対し、文化財保護委員会の偽の公印が押された登録証をつけて、日本刀1本を10万9100円で販売した疑い。
登録証には、48年前に石川県教委が発行したという記載があったが、登録番号は架空で、刀も美術的には価値のないステンレス鋼製だった。
消防士から譲り受けた東京都内の男性会社員が、登録証に記載された所有者の変更を石川県に届け出たため、偽造の登録証だと分かった。
小川被告は、武具や日本刀を専門に扱う古美術商で、土屋被告に依頼して「旧家からの委託品」などと偽り、インターネットオークションで販売していた。
日本刀は、美術的に価値のあるものだけが都道府県に登録でき、所持が認められる。しかし、ネット上では、登録者がすでに亡くなった本物の登録証や偽造された登録証が取引され、無登録の刀につけられて売買されているという。
調べに対し、小川被告は、「日付や登録番号などが空欄になった偽造登録証を購入し、妻に手書きさせていた」と供述。土屋被告は「相手は素人だから、ばれないと思っていた」と話している。
(読売新聞) - 2月25日12時27分更新
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