2005年02月22日(火) 00時00分

架空請求　３億５０００万円荒稼ぎ “会社”組織、被害２０００人 （東京新聞）

　架空のアダルトサイトの「情報通信料」を請求し、金をだまし取る行為を繰り返していたとして、兵庫県警は二十一日までに、詐欺の疑いで、東京都北区、韓国籍の無職洪民圭容疑者（２３）と、川崎市の会社員高松昂毅容疑者（２２）ら五人を逮捕した。被害は全国で約二千人、総額約三億五千万円に上るとみられる。アダルトサイトをめぐる架空請求詐欺事件としては全国で最大規模という。

　犯行グループは神戸市中央区内のマンションに拠点を置き、「会社組織」を構成。役割分担した上で架空請求詐欺のほか、「おれおれ詐欺」なども行っていたといい、県警は共犯者が十数人いるとみて追及している。

　調べによると、洪容疑者ら五人は二〇〇三年九−十月にかけて、滋賀県や愛知県などの男性三人に電話し、債権回収会社や弁護士などを名乗った上、架空のアダルトサイトの「情報通信料」を請求。指定した銀行口座に計約百六十万円を振り込ませた疑い。

　犯行グループは洪容疑者が「店長」で、高松容疑者は「番頭」と呼ばれ、その傘下に「実行犯役」が十数人おり、全体で約二十人の会社組織を構成していた。

　さらに、洪容疑者は「オーナー」と呼ばれる上部組織の人間から指示を受け、“売上金”を上納していたという。昨年十月、犯行グループが拠点を置いていたマンションの一室で火災があり、大量の携帯電話や預金通帳が残されていたことから犯行が発覚した。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20050222/mng_____sya_____005.shtml