2005年02月21日(月) 09時17分
PDA 市場はプラス成長? それともマイナス成長?(japan.internet.com)
PDA 市場はプラス成長しているのか、それともマイナス成長しているのか。大手 IT 調査会社2社の間で、見方が分かれている。
Gartner (
NYSE:IT ) は先ごろ、2004年の PDA 市場動向に関する調査結果を発表した。同調査によると、2003年に比べ2004年の PDA 出荷台数は6.6%増加して122億8652万台になり、年間売上も前年比16.7%増の43億4200万ドルになったという。また2004年第4四半期の PDA 製品平均販売価格は、前年同期比9.4%増の1台あたり353ドルとなっている。
一方
IDC も、Gartner より少し先行して、
2004年のPDA市場調査結果 を発表している。しかしこちらは、2004年の PDA 出荷台数が、前年比で13%減少したという内容だった。
プラス成長とマイナス成長、まるで正反対の内容となった両社の調査結果は、どちらが正しく、どちらが誤っているというよりも、何をもって PDA (あるいはハンドヘルド機器) とするか、定義上の違いに起因するものだ。
IDC のアナリスト David Linsalata 氏は、次のように説明している。「当社は、携帯電話、ハンドヘルド機器、そして一般にスマートフォンの名前で知られる、比較的柔軟なプラットフォーム上に機能を集約した携帯電話、以上3つの分野に市場を分割して調査を行なっている。当社の定義では、ハンドヘルド機器は個人情報管理 (PIM)/データ同期/アプリケーションの格納といった、基本機能を備えるものを指す。ただし、音声による通信機能があれば除外する」
これに対して Gartner は、PDA とスマートフォンの定義付けについて、異なる立場を取っている。同社アナリストの Todd Kort 氏は、「IDC がスマートフォンとして分類する機器の一部は、当社が PDA と位置付けるものだ」と説明する。
両者の調査結果の違いに大きく影響したのは、Research In Motion の『BlackBerry』製品だ。Gartner は BlackBerry シリーズのうち、『BlackBerry 7100』を除いて PDA として統計しているが、IDC では通話機能付き BlackBerry 製品を、PDA から除外している。そして Gartner の調査では、Research In Motion が PDA 製品の出荷数と売上のどちらも、群を抜いて大きく伸びており、2004年の PDA 市場プラス成長を支えた要因としている。
Gartner の Kort 氏は、両社の解釈の差について、「IDC の定義に従えば、あと2年もしたら PDA は死滅する。IDC の論理によると、パソコンにテレビチューナーカードを差せば、その瞬間にパソコンではなくテレビになってしまう」と語った。
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