2005年02月18日(金) 00時00分
明治安田に業務停止命令へ 全店対象に2週間程度 告知義務で法令違反 金融庁、異例の処分 (中日新聞)
金融庁は18日、個人向けの生命保険募集で保険業法に違反する行為があったとして、大手の明治安田生命保険に対し、業務の一部停止を命じる行政処分を月内にも発動する方針を固めた。全店を対象に個人向けの新規の保険契約を2週間程度、停止する見通しだ。
病歴などを隠して保険契約する「告知義務」違反の事例が多数見つかったのが理由だ。全店でこれだけ長期間の業務停止命令は極めて異例で、厳しい処分となる。保険金支払いなどの業務は通常通り実施する。
明治安田生命は、顧客に入院歴があるなど過去の病歴や健康状態に問題があることを営業担当者が知りながら、契約締結から2年を超えると契約を無効にできないルールを説明した上で、保険契約を結んでいた。
一方で、保険金を実際に支払う際には、顧客がこの告知義務に違反した場合、5年以内は契約無効にできる商法の規定をたてに、保険金支払いを拒否していた。
金融庁には顧客から多くの苦情が寄せられていた。金融庁の調べでは、明治安田生命の担当者が契約を結ぶ際に「告知義務」を十分に説明していないなどの違反事例が多数見つかった。
金融庁は、保険募集時の説明と保険支払いの社内基準が異なるなど内部管理体制が不十分と判断。社内体制の抜本的見直しや再発防止を求める業務改善命令を同時に出し、報告を求める方針だ。
http://www.chunichi.co.jp/00/detail/20050218/top_____detail__002.shtml